訪問治療(摂食嚥下リハ)
- HOME
- 訪問治療(摂食嚥下リハ)
歯医者に通うことが出来ない方へ、
今日からはじめる「お口の介護」
訪問診療
当院では、訪問診療にも対応しております。病気や怪我、障がい、寝たきりといった理由で通院が難しいという方はご相談ください。
ご自宅や入居施設までお伺いし、一般歯科、口腔ケア、入れ歯の調整、嚥下トレーニングなどを行うことができます。
※1.ご自宅の場合は、当院より半径16km以内が対象範囲となります。(保険適用)
※2.デイケア・デイサービス・障碍者通所施設へはご訪問できません。
訪問診療への想い
~院長からのメッセージ~
鹿児島県鹿屋市にある国立ハンセン病療養所「星塚敬愛園」に勤めていた頃、麻痺の残るお身体で懸命に生きる患者さまと毎日向き合っていました。そこで私が実感したのは「口から食べるということは人間の尊厳なんだ」ということです。
食べ物を自分で認識して口から取り込み、胃に入れる。これを「摂食・嚥下」と呼びますが、これができる方とできない方では、表情、目の力強さ、生命力が全く違っていました。歯科医として、「摂食・嚥下」を守りたい、と強く思いました。通院の難しい患者さまの中には、摂食・嚥下が不自由な方がたくさんいらっしゃいます。少しでもそういった方々のお力になれればと思っております。
一般歯科、口腔ケア、入れ歯の調整、嚥下トレーニングを主に行っておりますが、そのほかにもご希望がございましたら、お気軽にご相談ください。
訪問診療 Q&A
- Q 訪問診療を受けるとどうなるの?
-
A
お口の機能を取り戻すことができます。
お口の機能を取り戻すことで、生活の質を維持・回復することができます。
そのことにより、人としての大切な機能を維持していただくこともできるようになります。
- 治療 → 歯で噛める
- 口腔のケア → お口の環境を整える
- 栄養 → 健康を維持する
- リハビリ → 食べられる、飲める、話せる
- Q 具体的には、何をするの?
-
A
プランを立てて、治療・ケア・リハビリをします。
食べられるお口を作るための「長期プラン」、お口の環境を整えるための「短期プラン」などお一人お一人に合わせてのプランを立ててお手伝いさせていただきます。
費用(料金)に関して
医療保険の適用になります
- 後期高齢者の方(75歳以上の方・65歳以上で広域連合から障害認定を受けた方)
:定率1割自己負担(現役並所得者の方は3割自己負担) - 前期高齢者の方(65歳から74歳の方)
:65歳から69歳までの方はお持ちの保険証に準じて自己負担
:70歳から74歳までの方は2割もしくは3割自己負担 - 障害者、生活保護の方
:各市町村の減免と同じ取り扱いです - 一般の方
:一般の医療保険の自己負担と同じ取り扱いです
※高額医療費の自己負担限度額を超えた場合は還付されます
介護保険の適用になります
介護認定を受けている在宅や居住系施設へ入居の方
※居住系施設入居者等とは、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、高齢者専用賃貸住宅、小規模多機能型居宅介護、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に入居されている方
①歯科医師によるもの(月2回まで) | お一人のみ指導:1回 503円 複数人への指導:1回 452円 |
---|---|
②歯科衛生士によるもの(月4回まで) | お一人のみ指導:1回 352円 複数人への指導:1回 302円 |
- 交通費・お礼等は一切必要ありません。
- 料金、治療期間などは、お口の状態によって異なります。
- 医療保険と介護保険の自己負担が、同時に発生する場合があります。
口腔ケア
プロフェッショナルケア(専門的口腔ケア)
歯科医師や歯科衛生士が行う口腔ケアです。
日々のケアを行っていても、歯石は機械を使用しないと除去できません。
専門のケアをきちんと行うことで、歯周病予防や口臭予防にも繋がります。
また、経管栄養の方や胃ろうの方など、お口から食べていなくても肺炎予防のためにケアは必ず必要です。
セルフケア
ご自身やご家族の方が行うケアです。
その際にも、歯科医師や衛生士よりニーズに合わせた適切なケアのアドバイスを行っております。
健康維持のために、口腔ケアは毎日行いましょう。
摂食嚥下リハ
摂食嚥下障害の方への訪問診療も行っております
摂食嚥下障害とは
摂食・嚥下障害とは、口から食べる機能の障害のことです。
私たちは普段、意識はしていませんが、食べ物を目やにおいで認識し、口まで運び、口の中に入れて噛み、ゴックンと飲み込むことで、食物や液体を摂取しています。これを接触・嚥下といいます。接触嚥下障害とは、この人間としての日常に必要不可欠な機能に支障をきたすことをいいます。
よくある症状としては、下記があげられます。
- 口や舌がうまく動かない
- 食事中よくむせる
- のどに残留感がある
- 食事の時間が長くなった
- 量が食べられなくなってきた
誤嚥性肺炎
誤嚥性肺炎は、日本人の死亡原因第三位のとても多い病気です
高齢者の肺炎の70%以上は、誤嚥によって起こるいわゆる誤嚥性肺炎です。
誤嚥性肺炎は、細菌が唾液や胃液と共に、肺に流れ込んでしまった際に生じる肺炎です。再発を繰り返すという特徴があり、それにより耐性菌が発生してしまい、抗菌薬治療に抵抗性をもつ場合があります。そのため、優れた抗菌薬治療が開発されている現在でも治療困難な場合も多く、高齢者の死亡原因となっているのが現状です。
お口の筋力の低下や汚れは、肺炎へを引き起こす可能性が高くなるため、定期的な歯科検診やクリーニングを受診いただくことを推奨しております。
誤嚥性肺炎を予防するには
予防のためには、「日々の口腔ケア」と「口腔リハビリ」がもっとも重要です。
その他、「栄養をとること」「体力をつけること」も大切となってきます。